American Journal of Enology and Viticulture
       論文要旨 和訳


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Volume 65, No.4 (2014)
J.E.Jones, F.L.Kerslake, D.C.Close, R.G.Dambergs
Viticulture for Sparkling Wine Production: A Review
pp.407-416 [
英文要旨原文]
[総説:スパークリングワイン製造のためのブドウ栽培]
収穫時の果実品質およびスパークリングワイン(SW)品質に及ぼす気候、栽培の影響について、現段階の知見を総説する。望まれる品質を達成するための品種、クローン、椊栽密度、剪定方法、地域の気候と土壌、および現在および将来の気候的警告について議論する。世界的に見ると、テーブルワイン(TW)に比べ、SW用ブドウには、余り強力に栽培技術は適応されていない。SW特異的に果実品質を研究した例は僅かである。TWに比べ、SW用ブドウでは、低いpH、高い滴定酸度、低い可溶性糖濃度が望ましいと考えられており、TW用ブドウ品質パラメーターの栽培研究が、SW用ブドウ品質に影響すると報告されてきた。TW用ブドウのキャノピー管理、除葉、収量調整など特異的知見が、SW生産用ブドウ栽培を最適化する上でも重要である。果実品質目標は、国際的な栽培地域で同一である。しかし、その目標達成の為、品種、クローン、栽培管理に別個の組み合わせが使われている。更に、栽培管理、特に果房温度や入射光の変更、収量調整の研究はプレミアムSW製造用の理想的果実品質を得るために、情報としてベストと思われる。コスト効率の良い生産のための機械化や気候変動に対する新しい挑戦は、香味増強および高酸度のプレミアムSW用ブドウ生産に影響を与える。より冷涼な地域への栽培地多様化を含む現在のトレンドは、温暖化気候に適した高酸度果実生産を可能とし、他品種やクローン探索の増加をもたらす。

M.Keller, L.J.Mills, M.A.Olmstead
Fruit Ripening Has Little Influence on Grapevine Cold Acclimation
pp. 417-423 [
英文要旨原文]
[果実成熟はブドウ樹の低温馴化にほとんど影響しない]
4年間における試験において、果実成熟の生理学的要求が秋あるいは真冬の耐久力における低温馴化に影響を及ぼすか否かを検討した。自根のカベルネ・ソーヴィニヨンが椊栽されたブドウ園にて、結実後、ヴェレゾーン時、そして初めての秋霜後に房を取り除いた3区で実験を行った。遅く収穫したブドウ樹の平均収量は4.2 ~5.1 kg/樹(7.5 ~9.2 t/ha)であり、可溶性固形物は23.4 ~25.6 Brixの範囲であった。果実成熟間における果実の存在は、クロロフィルの減少として測定した葉の老化を遅らせた。果実成熟間における果実は光合成において老化に関連した現象も減少した。すべてのブドウ樹は秋の低温馴化、真冬の耐久力そして春の脱馴化の典型的なパターンを示した。芽、梢の師部および木部の低温耐久力は一般的な気温に依存して冬の間に変化し、最も寒い冬の間では、-27℃で50%の芽の搊傷、-28℃で木部の搊傷開始となる。初期の房除去は梢の非構造炭水化物には影響を及ぼさず、いくつかの例外はあるが、低温耐久力を増強することはなかった。年によっては、初期の房除去はすべての測定日において芽の耐久力を5~15%ほど、木部の耐久力を8~38%ほど向上した。それらの測定日においては、初期に房除去を施したブドウ樹は後期に房除去を施した場合よりも、除去した時期に関わらず、1~2℃高い耐久力を示した。師部の耐久力に関する傾向は見つからなかった。これらの結果は、少なくとも十分長いまたは暖かい生育期間をもつ地域において商業的に受け入れられる制限内での果実の間引きでは低温馴化や耐久力に強い影響を与えることはないことを示すものである。ブドウ樹は果実成熟と低温馴化の両方に必要とされる炭素消費量に合うように季節ごとの葉の生理状態を調整するようである。

T.Rutan, M.Herbst-Johnstone, B.Pineau, P.A.Kilmartin
Characterization of the Aroma of Central Otago Pinot noir Wines Using Sensory Reconstitution Studies
pp. 424-434 [
英文要旨原文]
[官能再構築研究によるCentral Otagoピノノワール・ワインの香気特徴]
ニュージーランド、Central Otago地区の連続した2年のビンテージの2種の代表的なピノノワール・ワインの香気成分について、GC-嗅覚分析した。アロマ抽出希釈分析(AEDA)にて、42種の香気成分を同定した。香気の香気希釈率強度(FD)は3~19,683であり、FD > 81の物質は20種であった。高FDを示したのは、フェニルエチルアルコール(バラ)、エチルイソ酪酸(イチゴ)、β-ダマセノン(茶、シナモン)、イソ吉草酸(チーズ)、エチルイソ吉草酸(フルーツ、チェリー)、エチル桂皮酸(蜂蜜、シナモン)およびグアイアコール(薬品、スモーク臭)であった。AEDA分析に続き、液-液抽出後GC-MS分析にて、51化合物の定量ができ、22物質は官能閾値以上の濃度で存在した。最も高い香気活性値を示したのはβ₋ダマセノン、エチルオクタン酸、エチルヘキサン酸、エチル吉草酸、吉草酸、3-メルカプトヘキサノールであり、FD値は17~95であった。このスクリーニング法からのデータを用い、2種ピノノワール・ワインをLiChrolut EN樹脂で無臭化し、精製アロマ標準物質を用い、ワインを再構築した。一つの主要アロマ・ファミリーをオミッションし、同様に更なる5モデルを準備し、再構築したワインを熟練パネルに提示した。完全再構築ワインを比較したところ、オミッション処理が、ある官能記述表現を変えたが、全体的に強調される相違は認められず、本当のインパクト物質は認められなかった。

L.Wang, J.Harada, Y.Endo, M.Hisamoto, F.Saito, T.Okuda
Diurnal Changes in Amino Acid Concentrations in Riesling and Chardonnay Grape Juices and a Possible Role of Sunlight
pp. 435-442 [
英文要旨原文]
[リースリングとシャルドネブドウにおけるアミノ酸濃度の日較差と日光の役割]
3年に亘り、熟成中期から後期のブドウ果汁(Vitis vinifera L.)のアミノ酸濃度の日較差を調べた。収穫ショックの影響をなくす為、サンプルはブドウ収穫後15分以内に調製した。果汁アミノ酸の濃度変化は3パターンに分けられた。AspとGluは朝に減少し、夜徐々に増加した。Alaは朝に増加し、夜減少した。2010年8月31日から9月1日に収穫したリースリング・ブドウのアミノ酸濃度のピークは、Aspが06:00~09:00、Gluが06:00~07:00、Alaが13:00~19:00であった。他のアミノ酸、Phe、Ser、Pro、Thrは、日較差が無いか少なかった。酵母資化性窒素(YAN)は日較差が非常に少なかった。曇った日には、前述の日較差はなくなった。ブドウ果房をアルミフォイルで包み遮光すると、例外はあったが、アミノ酸濃度は変わらなかった。雲で覆われると変化が少ないので、これらの変化への主要寄与者は光合成であると提案される。更に、果実アミノ酸組成に寄与する因子としては、果実よりも葉の光合成が重要と思われた。

J.M.Tarara, B.Chaves, L.A.Sanchez, N.K. Dokoozlian
Use of Cordon Wire Tension for Static and Dynamic Prediction of Grapevine Yield
pp. 443-452 [
英文要旨原文]
[ブドウ収量の静力学的および動力学的な予想のためのコルドンワイヤーの張力の使用]
ブドウ園の収量を概算することを目的として、棚の耐荷重性ワイヤーにおける張力(ΔT)の変化をモニターするために3シーズンの間自動システムを使用した。実際の収量は3年の間で4倊程度異なっていたが、それぞれの年においてワイヤーの長さに沿ってブドウ果実は均一に配置していた。自動センサーは、非直線方式ではセンサーの両サイド12メートルまたは全ワイヤー長24メートルまで連続して収穫物を検出した。果実生育の遅滞期(L)でのΔT(ΔTL)から静力学的に、ΔTの連続的な出力から動力学的に収量を推測した。ΔTL と収量の関係は直線的であった。概算された収量は10日以内ではΔTLの期日に対して鋭敏ではなかった。現在のΔT と特定の前年のΔT 間の割合を使用した場合、概算の収量と実際の収量間の差は予測年の選択に依存し、良く類似したΔT を持つ年が最も正確であった。収穫までのL の評価期間にわたって、ΔT の二重ロジスティック曲線の日々の形状の類似性によって、動力学的概算の正確性が確認された。2年目における大霜によって、極端に小さくなった果実と特徴を示していない成長カーブは静力学的にも、動力学的にも収量を予想することを難しくした。実際問題として、ΔTL と収量間の堅牢な直線関係を作成する(静力学的概算)または動力学的に複数年のΔT 値の平均を適用するために、この方法は栽培者に複数年の成長カーブを収集することを要求する。

M.T.Kwasniewski, G.L.Sacks, W.F.Wilcox
Persistence of Elemental Sulfur Spray Residue on Grapes during Ripening and Vinification
pp. 453-462 [
英文要旨原文]
[果実成熟および醸造中のブドウにおける単体硫黄の散布残渣の残存性]
単体硫黄(S0)はブドウ園でうどんこ病防除に通常使われているが、果汁中のS0は発酵中における硫化水素(H2S) の増加と硫黄由来オフフレーバー形成に関連する。結果として、S0は生育シーズン後期にわずかに使用されるが、ブドウ園および醸造前の段階におけるS0残存性に係わるデータが限られているために、S0噴霧のための適切な収穫前の休止期間を明確化することを試みる。新しい定量化法を用いて、3年以上の圃場調査にてブドウ園内のS0残渣をモニターした。処理は市販製剤、散布回数、収穫前最後の散布時期に違いがあり、すべての処理は収穫時の果実上におけるS0濃度に影響した。一般的に、S0残渣濃度は、同散布量および散布時期であれば、微粉化した製剤に対し湿潤性の粉末剤で低く、散布時期と製剤が同じであれば散布回数に比例して増加した。すべての年で、収穫35日前には散布をやめることにより、いくつかの先行研究でH2S発生の増加に関係するとされた10 μg/gよりもS0残渣濃度は減少した。我々の研究では1 μg/gよりも多いS0残渣濃度がH2S発生の増加に関係し、収穫の56日以内に散布されたすべての果実でこれが観察された。しかしながら、清澄化はすべての処理で発酵前に果汁中のS0残渣濃度を95%まで減少した。さらに、スキンコンタクトなしで醸造した場合よりも果皮を発酵させることによりH2Sの発生がおおよそ3倊増加した。まとめると、これらの結果は白ワイン醸造におけるS0残渣濃度はあまり問題にならないようであり、一方、赤ワイン醸造におけるS0残渣濃度は、収穫前8週間以内にいくらかのS0製剤を散布した時にはH2S発生の増加に関連した濃度を超えてしまうことを示す。

N.L.Shrake, R.Amirtharajah, C.Brenneman, R.Boulton, A.Knoesen
In-Line Measurement of Color and Total Phenolics during Red Wine Fermentations Using a Light-Emitting Diode Sensor
pp. 463-470 [
英文要旨原文]
[発光ダイオード・センサーによる赤ワイン発酵中の色と総フェノールのインライン測定]
赤ワイン発酵中の色と総フェノール(TP)を追跡する為、インラインの色とTPセンサーについて報告する。このセンサーは280と525 nmの紫外および可視スペクトルをスキャン可能なマルチ発光ダイオード(LED)を使用している。TPセンサーの性能は、2012に仕込まれた多数の赤ワインサンプルを分析し評価した。評価の結果、LEDフェノリック・センサーの測定値は、UV-可視分光光度計による分析値と高い相関を示し、性能が確認された。インライン測定は、2.0 µm膜で酵母とパルプを除くと、実用可能であることが判明した。100 µmのフローセルを使用すると、希釈が上必要になり、インライン測定が可能であった。このセンサーは、赤ワイン発酵中のTPの発生および色抽出パターのインライン測定を提供する。

S.Motta, M.Guaita, M.Petrozziello, L.Panero, A.Bosso
Effect of Reductive Pressing on the Concentration of Reduced Glutathione and Phenols in the Musts of Four Italian Cultivars
pp.471-478 [
英文要旨原文]
[イタリア4栽培品種マストにおける還元的搾汁が還元型グルタチオンおよびフェノール化合物濃度に及ぼす影響]
4種のイタリア白ブドウ品種、Arneis、Cortese、Moscato bianco、Manzoni biancoの空気または窒素下での搾汁が、マスト中の色および還元型グルタチオン(GSH)、hydroxycinnamoyl tartaric acid (HCTA)、フェノール化合物濃度に及ぼす影響を調べた。工業的ワイナリーと同じ操作条件で、種々の地域のブドウをプロトタイプのプレス(500 kg能力)にて搾汁した。4種のブドウ品種のマストは、互いに有意に異なっていた。マストのGSH濃度の傾向はMoscato bianco < Cortese < Manzoni bianco < Arneisであり、栽培品種、生産年度間で有意な相違はなかった。空気下搾汁中の酸素の取り込みは、GSH濃度の顕著な低下をもたらした。しかし、何度かの試行で、完全にGSHが無くなるのは稀であった。残存GSH濃度は、窒素下搾汁の各試行での値と比例した。搾汁中の空気接触は、総フェノールおよびカテキンを減少させた。カテキン減少はマストのHCTA、GSH、HCTA/GSHの値に依存しなかったが、マストの褐変はHCTA/GSHモル比に依存した。マストの褐変(A420)の強度はGSHの減少に依存し、指数対数的に上昇した。A420値が0.2以上となるのは、GSH濃度が8 µM以下の時に認められた。

E.Ocón, A.R.Gutiérrez, P.Garijo, P.Santamaría, R.López, C.Olarte, S.Sanz
Influence of Winery Age and Design on the Distribution of Airborne Molds in Three Rioja Wine Cellars
pp. 479-485(Research Note) [
英文要旨原文]
[リオハ3ワイナリーの築年とデザインのセラー浮遊カビ分布との関係]
カビはオクラトキシンAやブショネの原因となるので、ワイナリーの重大な関心事である。デザイン、生産能力、築年の異なるリオハの3ワイナリーで、4ヶ所(樽、醸造所、瓶詰セラー、瓶詰ライン)の浮遊カビの存在を分析した。被検サンプルは冬、春、夏および秋の4回採取した。相対湿度および温度のレベルは浮遊カビ数の決定要因であり、ワイナリー・デザインがカビ数を決めていた。しかし、デザインは種々の研究で見られる主要カビ(PenicilliumおよびCladosporium)の分布に影響しなかった。各ワイナリーでの活動、例えばブドウ搬入と副材料の取り扱いが、特異的場所の浮遊カビ総数に影響した。従って、ワイナリーの活動とカビ数指数の間に相関を確立できた。カビ数指数は最近建築されたワイナリーより古いワイナリーで顕著に高かった。今回の結果は、温度と相対湿度を調節できる効果的システムが確立できるデザインを含む、ワイナリーの浮遊カビ制御を考えるための種々の変数を示している。

Anna La Torre, Paolo Menesatti, Marta Fibiani, Valentina Picchi, Claudio Mandalà, Francesca Antonucci, Roberto Lo Scalzo
Phytochemical Concentrations and Antioxidant Capacity of Grapes Treated with Low Copper Formulations against Downy Mildew
pp. 486-492 (Research Note) [
英文要旨原文]
[ベと病に対し低量銅剤で処理したブドウ果実の椊物天然化学物質濃度と抗酸化能]
無散布あるいは標準の農薬散布を施したブドウ果実と比較して、ベと病防除のために低量の銅剤を散布したブドウ果実の椊物天然化学物質濃度と抗酸化活性を評価するために、有機栽培のブドウ園にて2年間の試験を行った。代謝産物のプロフィール、抗酸化活性およびベと病罹病率および発病度を調査した。酒石酸濃度とベと病罹病率および発病度間に正の相関関係を示した主成分分析(PCA)によって示唆されたように、ブドウ果実の成熟程度はかび病害を拡げる潜在的リスクを決定する重要な要因であった。ポリフェノールとチオールは病気に罹っていないブドウ果実でより豊富であった。チオールは抗酸化活性と高い相関があったことから、ブドウ果実の抗酸化能を決定するにあたり、これらの代謝産物が重要な役割をもつことが示された。さらに、PCAにおける抗酸化値とチオールのいずれも罹病率および発病度とは反対側にプロットされたことから、高い抗酸化能は病気を抑えるためのブドウ果実の活性を高くすることに起因することが示唆された。結果として、ブドウ果実の椊物天然化学物質のプロフィールと抗酸化能に影響せず、標準的な農薬散布と同様な効果を示す圃場において、低量銅剤はブドウべと病を防除できることが示された。このように、低量銅剤はコストや土壌中への銅の蓄積を最小にし、持続可能な作物管理システムにおいてブドウ果実の品質を保証する有機農業のための代案になるかもしれない。

S.Poni, M.Zamboni, A.Vercesi, A.Garavani, M.Gatti
Effects of Early Shoot Trimming of Varying Severity on Single High-Wire Trellised Pinot noir Grapevines
pp.493-498(Research Notes) [
英文要旨原文]
[様々な程度で行った初期の梢の整枝がSingle High-Wire Trellisシステムで仕立てたピノ・ノアールに及ぼす影響]
房の温度を下げ、過熱や日焼けによるダメージを防ぐために有効な栽培管理戦略や世界的な温暖化に関心が高まっている中で、伝統的な垂直方向への仕立て方法に替わるものとして、上規則に拡がるような樹冠への興味が増加している。しかしながら、上規則に拡がる樹幹の管理には、シーズンを通して直立的に成長するパターンを維持するための調整が必要である。主幹の第7葉(T7)または第11葉(T11)を維持するように開花前に梢の整枝を施したsingle high-wire trellisで仕立てた樹齢15年のピノ・ノアールの成績を調査するために3年間(2009-2011年)の試験を実施した。年と処理間で有意差が認められた。2010年において整枝後の横からの成長の助けとなった気候と低収量条件では、整枝したブドウ樹は対象となるブドウ樹より、高い葉面積、可溶性固形物量、pH、全アントシアニン、房枯れ罹病率を示した。一方、2009年と2011年においては、整枝した区画内の葉*果実率が最適以下を示したことにより、すべての果汁構成要素パターンが逆転した。この影響は梢の整枝後に起こった予期せぬ気候に高く依存しており、穏やかな整枝(T11)は直立した樹冠を誘導するための要求をより上手く保てる一方で、整枝後の横への弱い成長を緩和するための十分な葉を保持しているようである。この論文は、ワイヤーを無くすことによって自由な梢の成長を促す仕立て法での樹冠管理の改善に新規且つ有用な知見を提供する。

Armin Hermann
Icewine Authentication by δ18O Measurements
pp. 499-503 (Research Notes) [
英文要旨原文]
[安定同位体比δ18O測定によるアイスワイン認証]
アイスワインは、ビンテージが好ましくない温暖な冬の場合、アイスワイン製造場所でない地域で収穫されたブドウの高品質ワインが一部、あるいは全て置換されることがある。安定同位体は上完全な相転移を反映し、アイスワインの認証に適しているが、アイスワインの上正検出分析道具として応用されたことはない。最初のアプローチとして、アイスワイン・マストの水とブドウ絞りかす(マール)に残存している水のδ18Oの差を測定したところ、これがアイスワイン認証にベストであることが示された。正の相違が上正を示す。更に、この相違は冷凍濃縮によるマストの糖濃度上昇と相関することが分かった。従って、この相違は冷凍濃縮の濃縮度算出を可能とする。市販アイスワイン47種および対応マールを測定したところ、ドイツの2012ビンテージの平均相違は~1.7‰であった。この相違は冷凍濃縮度~150%(即ち、最初のマストの重量上昇度1.5倊)に対応した。

L.Uzquiza, P.Martin, J.R.Sievert, M.L.Arpaia, M.W.Fidelibus
Methyl Jasmonate and 1-Aminocyclopropane-1-Carboxylic Acid Interact to Promote Grape Berry Abscission
pp. 504-509 (Research Notes) [
英文要旨原文]
[メチルジャスモン酸および1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸はブドウ果実の脱離を促進するために相互作用する]
トンプソン・シードレスにメチルジャスモン酸(MeJA)またはエチレンを発生させるエセフォンを処理することにより、果実の脱離力(FDF)を減少し、果実上の果柄痕の形成を促進できることは、機械収穫の果実品質を向上させることにつながるかもしれない。しかしながら、脱離を刺激するために必要とされるMeJAあるいはエセフォンの量は法外に高価であり、過剰残留という結果になる。このため、脱離に関連した過程を促進し、必要となるMeJA量を減少することを目的に、エチレンの天然前駆体である1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸(ACC)とMeJAが相互作用するかを調べる実験系を組み立てた。予備実験において、無処理の果実に比べFDFを25~75%まで減少させるために、MeJA (672 および 1,344 mg/L)をACC (500 および1,000 mg/L)と相互作用させた。しかしながら、672 または1,344 mg/L のMeJAは処理後3日目までに16~23%の脱離率を誘導したが、 MeJAとACCは収穫前の果実脱離に影響するほどには相互作用しなかった。二回目の試験において、MeJAのみで処理した果実またはACCとともに処理した果実では、処理後1日目にエチレン生産がピークを迎え、2日目もそれを維持し、その後急激に減少した。一方、ACCだけを処理したブドウでは試験期間の10日間を通して適度にエチレン生産が上昇した。ACCまたはMeJA処理はそれぞれ処理後1または2日以内にFDFが減少した。処理後2日目までに、ACCで処理したか否かに関わらず、果実はMeJA処理した房から脱離が始まったが、処理後3、4、10日目では、ACCとMeJAは収穫前の果実脱離を大いに促進するように相互作用した。さらに、ACCとMeJAの組み合わせでは、果柄痕の形成も促進した。このように、MeJAとACCの同時処理は、それぞれを単独で処理するよりも、果実脱離に関連した過程を促進することにおいてより効果的である。

P.Schonenberger, I.Baumann, A.Jaquerod, J.Ducruet
Membrane Contactor: A Nondispersive and Precise Method to Control CO2 and O2 Concentrations in Wine
pp. 510-513 (Technical Briefs) [
英文要旨原文]
[膜接触器:ワインのCO2およびO2濃度制御の非分散型で正確な方法]
ワイン製造にて、CO2およびO2移動率に影響する主要な因子を見出す為、膜接触器技術による試験を行った。膜通過後、CO2およびO2濃度変化に最も影響する因子を予想する為、数式モデルを開発した。液とその後の膜のCO2移動率において、内腔側圧、液の初発CO2濃度、および程度は少ないが、液温とガス流動率はCO2濃度変化に顕著な効果を有していた。O2濃度変化に最も影響する因子は、液の初発O2濃度と液の流動率であった。O2に対しては、全ての他の試験因子は無視できるものであった。内腔側面の正圧上昇は、ワインのCO2濃度の直線的増加を誘導した。一方、内腔側面の陰圧上昇は、ワインのCO2濃度の直線的減少を誘導した。両ケースで、O2濃度の直線的減少が認められた。



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